もこのこゲームぽっけと

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「レミーのおいしいレストラン」かんそう

ピクサー映画「レミーのおいしいレストラン」のDVDを借りてきて、みました。
もう最高にすばらしかった。
感想をかいてみましたが、とても長くなってしまったので続きからにしてみた。
ねたばれもしてますので、もしもまだ見ていない人は注意してください。

レミーというねずみが出てくるんですけど、このねずみ天才料理人なんですね。
でもねずみだからお料理作れない。本当はレストランとかで作りたいのに。
そこで、パリの五つ星レストランで雑用とかをまかされている新人料理人のリングイニと出会うわけです。
そいつは全然お料理できないの。
そいつのかわりにレミーが作ったスープがお客に絶賛され、レミーとリングイニは協力して料理を作り、レストランは大繁盛!
しかしいろいろ邪魔してくるやつもいて…
というようなお話です。

ねずみのレミーは、コック帽の中に入ってリングイニの髪の毛をひっぱり、彼を操ってお料理をするわけなんですけど、始めはうまくできないんです。
だからおうちで練習するんですけど、それがリモコン操作っぽくてゲームのコントローラーで操ってるような感じなので、ゲーム好き的にはグッとくるシーンでした。

そして兄弟のねずみが残飯とか何でも食べようとするんですけど、料理人のレミーはそれをゆるさない。
「食べ物は目を閉じて味わって食え」とおしえます。
そうですよね。インターネットとかしながら片手でもの食ってる場合じゃなかった。
ねずみに教えられました。
これからはちゃんと食べることに集中して味わってたべるよ!

ねずみと人間の関係性も、単なる馴れ合いだけで終わらずにちゃんと描かれているのがよかった。
リングイニに女ができて、ねずみがないがしろにされたところはうわあ…って思った。
ぬれたねずみはかわいそうさがはんぱないですね。
ぬれねずみ。ぬれねずみシーン多し!
ねずみがあんまり美化されておらず、けっこううすぎたない感じなのもリアルでよかったです。

全体的にねずみ視点は地面から見上げるアングルが多く、ピクミンを思いだしました。
視点を変えるだけで、こんなに世の中はちがって見えるのか〜、と。
そして自分もねずみになったような気にさせられ、ねずみへの感情移入度も上がります。

レミーは、家族達とのシーンやひとりのシーンではしゃべるんですけど、人間とねずみ間では言葉が通じないらしく、レミーとリングイニが会話をすることはありません。
レミーはリングイニを操って料理をするのですけど、直接会話することはない。
でも、お互いをとても大事におもっていて、尊重しあっているんです。
これがとてもよかった。
しゃべらせるのは簡単なんですよ。その方が意思の疎通も取りやすいし、何よりわかりやすい。
でもあえてそれをしなかったことで、ふたりの関係性の深みを増している気がしました。

辛口評論家の人が来たときは、「俺の料理」のおばちゃんの「テレビに出てるエラい人が来たわよ!!」という声が聞こえた。幻聴ですけど。
酷評しようと待ちかまえている評論家にレミーが出す料理が、あえて「平凡な田舎料理」というのが素晴らしすぎるチョイス。
一流の料理人は、どんな料理を作っても一流ということですね。
評論家が料理を口にした瞬間、突然思い出すシーンは泣けました。

最後に評論家が評論のありかたについて語るのですが、これはなんにでも言えることだなあと思いました。

レミーのレストラン。おねずのレミーのおいしいレストラン。
行ってみたい。
そして、「一番のおすすめを!」とオーダーしたい。もちろんデザートも!
なにか作っている人もそうでない人も、なにかをつくりたくなる、そんな映画なのではないかと思いました。