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2017年にEver17をクリアーしたから感想書くよ!(ねたばれ注意)

名作アドベンチャーゲームと名高い『Ever17』をクリアーしました。
もう発売から15年も経つんですね。
10年以上前から気にしていたのに、なんとなくプレイする機会を逃したままだったのですが、やっと!こないだクリアーできました。
ニンテンドースイッチ発売までこれやっとくか〜くらいの気持ちでやったのですがこれが…。
なんというゲームだ…!!!
衝撃的すぎる。おそろしい。Ever17はおそろしい。
絶対にねたばれしたらいけないゲームなので、誰にも話せないしツイッターにも書けない。
このまま自分の中でひっそりと抱えていようかと思ったけど、いつまでもこの状態のままでいたら頭がおかしくなると思いブログにぶちまけることにした。
まだクリアーしてない人は、この先を絶対に読んじゃだめ!!
絶対に!!!
少しでも気になったら、ぐぐらず今すぐやってください。

Ever17(PCダウンロード版)→http://maginodrive.jp/item/MGS013.html
ということで、クリアーした人だけ先を読んでね!

























【この先はねたばれがあります。ココ編クリアー前の人は読まないでね!】








よし書くぞ〜。
これからEver17への思いの丈をぶちまけます。
存分にねたばれしまくるぞ〜!!!
アカはPC版をプレイしました。
とりあえず、クリアー順を。
ねたばれしないように、攻略サイトも何も見ないでやっていたので、ものすごく効率は悪かった。


空→沙羅→つぐみ→優 の順番でした。


【つぐみ・空バッドエンド】
初回プレイは、武視点から。
この時点では誰が攻略対象にあたるのかもわからなかったので、なんとなーく気ままに選択肢を選び続けていたら、『つぐみ・空バッドエンド』に。
みんなが謎のウィルスに感染していって、どんどん倒れていって最後に優が血だらけに…。
まさにバッドエンド!
『喉をかきむしって死ぬ』ウィルスというのが、ひぐらしを彷彿とさせるなーと思って、発売時期を調べてみたらどちらも2002年の8月だったという。
なにこれ…作り手が同時期に同じ電波を受信したってやつ?とか思ってざわざわしてた。
製薬会社が謎のウィルスを研究してるという設定も、こんな1周目から核心ぽいところに近づいちゃって大丈夫なの?と思ってた。
そしてIBFで死んだ研究員は、優のお父さんじゃないの?


【空編】
2周目は、また武視点で。
つぐみか空かって感じかな〜。
このツンツンしたつぐみって人は、なんだか重要な秘密を抱えていそうなので後回しにするか…ということで、まずは空ねらいで。
AIとの恋の話。
わりとありふれてるテーマではあるけど、物語の伏線になりそうなことなどをどんどん喋ってくるので聞き逃せない。
先生と生徒プレイ…。
ガラス越しに手を合わせて、触れ合っているように感じられる演出はなかなかすてきでした。
でもグッドエンドって。これバッドエンドじゃないの?


【沙羅編】
3周目は、少年視点で。
エレベーターから2人の声がする。
ココと、もうひとりは誰?
ということで開けてみたら、おまえ誰だよ。
武視点の時いなかったでしょ。
ココはなぜかいないし。声もわたしにしか聞こえてない様子だし。なんなのこわいんですけど。
この沙羅とかいう娘と、ココとの関係性が物語の重要部分を占めているのだな。まちがいない!
と思いつつ進めていたら、なんか妹だった。
え?わたしの?妹?
なんでよ。
武視点の時、妹はどこにいたのよ。
そしてココと言動もかぶっている。
ココも一瞬見えたり消えたりしてるし。
あとペンダントのホログラムの人は誰。
こんな人しらないし。まだ出てきてない人だなきっと。じゃあとりあえず無視でいいか。
指の傷痕からペンダントの欠片が出てきたシーンは、これまで何年もずっと入ってたのか〜いたそう!と思った。
ラストで沙羅を救う時の少年の肩につかまっている沙羅の絵が、「あれ?少年の服ちがくね?」と思って何回も見たけど、やっぱりどう見ても違う。
でも「これは少年の肩につかまってるように見えるけど、本当は何かレミュウの崩れた瓦礫とかにつかまってる絵なのかな?」と思ってやりすごしてた。
でもこれ、今思えばものすごいヒントだったんですね…。
沙羅と脱出する時の1枚絵も、服装も違うし髪の色も黄色すぎじゃね?とひっかかってたのにな〜。


【つぐみ編】
4周目はつぐみルートへ。
ツンデレというよりもツンツンツンツン娘。
クールなのかと思えばいきなり怒ってきたりもするし。
なんかこの人情緒不安定でこっわ〜〜と思ってた。
しかし、つぐみがクラゲゴンドラで秘密を打ち明けるシーン。
キュレイウィルスだと〜!
また謎のウィルスでてきた!しかも別のやつ!
ティーフブラウが致死性のウィルスで、このキュレイはその逆のような効果。
もしかして、ティーフブラウに対抗するワクチンを作るために、つぐみのキュレイウィルスを研究していたのか?
あとハムスターを握りつぶすシーンはギャアアア〜〜〜〜!!てなった。
生き返るからってひどすぎ!いたい!かわいそう!
しかしこの後、ハムはつぐみのことを恐れないのだろうか。こんなことされたのに。
ばかだからすぐ忘れちゃうのかな。
ねずみのことばかにして。
クライマックスの、「俺に触るな」と「アルキメデスの原理って知ってるか?」はかっこよすぎてしびれた。
これは惚れるわ…。
登場人物全員に好かれるわ。
そしてつぐみ編グッドエンド。
これでグッドエンドて言われても。


【優編】
5周目は優ルートへ。
実は、優ルートへ行こうとして2回も失敗してるんですよね…。
3回目でやっと!いけました。
お話の全貌もだいぶ見えてきたかな〜と思っていたらここで突然の「田中優美清秋香菜」。
は?
はじめ聞いた時、なんかの間違いかと思った。
秋だったっけ?春だったような…。でもわたしの気のせいかもしれない。
とスルーしようとしたけど、やっぱり!秋!だったよ!!
なんでよ。なんでここ変わってるの…。
やっぱり平行世界なのか?
XではなくY。
武視点は、優が春に生まれた世界線だから名前が「田中優清春香菜」で、少年視点では秋に生まれてるから「田中優美清秋香菜」。
そして、武視点では少年とココが兄妹で、少年視点では少年と沙羅が兄妹。妹が違っているのは、この2つの世界線で親が変わっているから?
などと平行世界で推理を進めておりました。
もうこの時点で完全にドツボにはまっているのだが、この時点では気づきようもないよね。
あと、武視点では武のこと好きだったくせに…でも平行世界だからしょうがないのか…ってちょっとモヤモヤしてた。
まさかここまでもが伏線だったとは。


【ココ編】
そしてとうとうココ編が開放された。
新しい選択肢が出現した時は、とうとう最終章か…!と思ってドキドキワクワク。
ココが沙羅の歌っていた子守唄を歌っているところで、なんでお前がその歌を知っている??と思ったけど、平行世界だと思いこんでいたのできっと母親が共通しているのだな。と納得してた。
でもつぐみに教えてもらったとか言ってる。何言ってんの。よくわからんのでスルー。
そして少年が鏡を見るシーン。
うわあああああああ!!!お前誰だよ!!!!!
びっくりした。これが一番びっくりした。金髪だし。服装も違うし!
あのシーンでかかるBGMが完全にわたしの脳内とシンクロしていたのであった。混乱の極み。
し、しかし、平行世界で親が違ってるわけだから、自分の見た目も変わってるってことか…そうか…と心を鎮めつつ、先を読み進めるとさらに驚愕の事実が。
えっ17年後?なにが?17年前の事件と、いまの事件と。
平行世界ではなく、2017年と2034年の事件だったというのか。時間がたっただけ!!
同じ場所の、全く違うできごとだった。
そんなばかな…。
じゃあわたしは誰なの。そして少年視点の武は誰なの。
もう脳内がグルングルン回ってて何もかもがわからなくなった瞬間だった。
少年視点での武は偽物で、武視点での少年だったとか。
2017年の武と2034年の武は別人だったんですね。なんてこった!!
完全にだまされましたよ。
あの2人がつぐみと武の子供だっていうのもぜんぜんわからなかった。
キュレイね…なるほど…。
そして優美清秋香菜は優美清春香菜のクローン。
限りなく同じ人だけど違う人だった!
えええ…そういえば父親が失踪した年数とか、腑に落ちることばかり。
おっそろしい〜〜〜!!!
どれだけの伏線が一気に回収されていくというのか。
武視点でヒンメルにいた研究員が優の父親だった、というところだけは予想と合ってた。
しかし、どんどん繰り出される情報のスピード感に頭の処理能力がついていけていない。
さらにブリックヴィンケル。
第3視点を持つプレイヤー、わたしのことだったのか…。
ここはそんなに驚かなかった。メタ視点とかはわりとよくあるしここは想定内だった。
ココがブリックヴィンケルに告白するところとかも、そんなにグッとはこなかったかな。
最後にココの秘められた過去が明らかになって、真相がわかるのかと思っていたので、あくまで物語の仕掛けとしてのキャラクターで、ココ自身にあまり設定的な深みがなかったのは残念。
でも、2034年の事件の首謀者がブリックヴィンケル自身だったということにはびっくり。
この全体的に大掛かりな仕掛けには本当にまいった。
完全に完璧に騙されました。
そういえば、1枚絵で髪の色が違ってたり服装が違ってたりして、あれ?って思ってたんだよな〜。
でも、1枚絵と立ち絵が微妙に違うこととかは普通にあることだから、あんまり深く考えていなかった。
主人公の顔が隠れているのも、ギャルゲーでは当たり前のことだったし。
まさかそれを逆手に取ってくるとは。
これこそがアドベンチャーゲームに慣れ親しんだ人たちだからこそ引っかかってしまう罠だったとは。
いや〜〜ものすごかったです。
これまでにプレイしたアドベンチャーゲームの中で一番の衝撃を受けた作品かもしれない。
やっとプレイできて本当によかった。
これをプレイしないでしんだらあぶないところだった。
発売から15年も経つのに、これまで一切ネタバレを踏まなかった奇跡に心から感謝したい。
クリアーしてから、Ever17のレビューサイトとか考察サイトとかいろいろ巡ってみたけど、ほとんどの書き出しが「クリアーしてない人は絶対にこの先を読むな!」と書いてあって、この作品のたのしみを奪わないようにと大勢のプレイヤーが配慮していることに感服した。
クリアーしたいま、全く同じ気持ちです。
この作品において、ねたばれだけは絶対に避けなくてはならない。
まだこのゲームに出会えてない人たちにも、最後までプレイしてこの衝撃を味わってほしいと心から思える。
それだけすばらしいゲームでした。
2017年にこのゲームをプレイできたことにも、なにか運命的なものを感じる。
ゲームでしか成し得ない仕掛けを持ったゲームでした。
この衝撃からまだしばらくは立ち直れそうにもない。


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